どうも、がんばらないネコです。Twitterで活動しているサッカー分析ブロガーです。
バルセロナ対バイエルンの分析記事書きました🧐
— がんばらないネコ@サッカー分析屋 (@Ganbaranai_Neko) September 17, 2022
・前半バルセロナが好調だった理由💪
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マジでこの試合は勝ちたかったな〜😂https://t.co/gridaJOA7E
クロアチア戦について、「クロアチアってどんなチーム?」「ベスト8に行くために勝てる?」など敗因が気になる人は多いと思います。
今回の記事では、クロアチアの強みと弱み、日本の戦い方を解説しています。

この記事は次のような人にオススメです!
- クロアチアの強みを知りたい
- クロアチアの弱みを知りたい
- 日本の戦い方を知りたい
史上初のベスト8に向けて期待が高まる中、「クロアチアに勝てるか?」と思っている方も多いかと思います。
今回の記事はクロアチアの強みと弱み、日本がやるべきことを詳しく解説していきます。
今回の記事で読めば、「クロアチアとの試合で気をつけるポイント」や「日本が勝つための方法」などを知れますよ!
バルサを応援している方や興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、どうぞ!
クロアチア攻撃の強みと弱み
まずはクロアチアの攻撃の強みと弱みを解説していきます。
分析した試合は、グループステージ3試合(モロッコ、カナダ、ベルギー)です。
前回大会より弱くなっている印象ですが、ベスト4にはいけるチームだと思ってます。
それでは、強みと弱みを見ていきましょう。
強み①:モドリッチ
まずクロアチアで一番危険なのは、モドリッチです。

現在世界最高のMFであり、すべてのプレーがハイレベル。どんな守備に対しても解決策を持っている怪物です。
例えば、以下のプレーはモドリッチのすごさを表しているプレーです。

エリア内でボールを持つモドリッチ。

簡単に相手を交わす。


強烈なシュートで相手ゴールを脅かしました。
以上のように、相手守備陣を切り裂き、大きなチャンスを作りました。
モドリッチを止めない限り、日本が勝利を掴むことは難しいでしょう。
強み②:中盤トリオの高速連携
次に強みと呼べるのは、モドリッチを含む中盤トリオの高速連携です。
コバチッチ、ブロソビッチ、モドリッチ。
中盤トリオはスペース共有が非常にうまく、1人がスペースを作り、もう1人がスペースを活用するという連携を非常に素早く行えます。
例えば、以下のプレーは中盤トリオの高速連携でチャンスを作ったプレーです(カナダ戦)。

ボールを受けようとするモドリッチ。それに対してカナダ選手はプレスにいきます。

プレスに行ったカナダ選手が空けたスペースを狙って、ブロソビッチが素早く移動します。

モドリッチがブロソビッチにパスを出して中盤を突破。大きなチャンスを作りました。
以上のように、中盤トリオへの対応を間違えると完全に不利な状況に立たされます。
クロアチア三銃士を止めることも、クロアチア対策として不可欠です。
強み③:裏抜け
最後に強みと言えるのは、FWなどの裏抜けです。
モロッコ戦において、モドリッチを含め中盤トリオがうまく止められている中で、チャンスを作っていたのが「裏抜け」です。
例えば、モロッコ戦では以下のようなプレーが多発しました。

モドリッチが低い位置でボールを持ちます。CFが間受けを狙いますが、それによって後方にスペースができます。

そのスペースを狙ってWGが走り込みます。
正直、クロアチアと戦う上で一番めんどくさいのが、この「裏抜け」です。
中盤トリオを止めようとして前がかりに守備をした途端、FWなどの裏抜けで後方のスペースを狙われる。
どんなチームにとっても非常に止めるのが難しいと思います。
チームとしての守備だけでなく、DFライン個々の対応力が求められますね。
弱み①:モドリッチ抜きの攻撃
クロアチア攻撃の弱みとして挙げられるのは「モドリッチ抜きの攻撃」です。
先ほど言ったように、クロアチアで最も警戒するべきはモドリッチです。
なぜ彼を止めればいいのかというと、モドリッチが絡まない場合、連携の質が落ちるからです。
例えば、以下のプレーは連携の質が低いことを表しているプレーです。

モドリッチなしでサイド攻略を狙いますが・・・


アイディアがまったく感じられないパス。簡単にカットされます。
以上のように、モドリッチが絡まない場合、クロアチアの連携攻撃はやや止めやすくなります。
ただ、カナダ戦、ベルギー戦と試合を重ねるにつれて連携の質は徐々に上がってきている印象です。
もちろんモドリッチが絡んだ場合と比べる質は落ちますが、気を抜けば絶対にやられるレベルの連携だということは忘れてはいけません。
弱み②:DFの組み立て力の低さ
次に弱みとして挙げられるのは、「DFの組み立て力の低さ」です。
これは中盤トリオを封じられたモロッコ戦で露呈した弱みです。
どんなチームも中盤の組み立て力を封じられた場合、DFラインの組み立て力を頼りにします。
例えば、スペイン代表は中盤トリオがとてつもない組み立て力を持っていますが、DFラインの組み立て力も素晴らしいです。
だからこそ、どんな時も相手の守備をうまく掻い潜れます。
しかし、クロアチアのDFラインは、一定のレベルはありますが、お世辞にも組み立て力が高いとは言えません。
例えば、以下のプレーはDFラインの組み立て力の低さを表したプレーです(モロッコ戦)。

CBからの組み立て。モロッコMFがプレスにいきます。

SBに展開。モロッコSHがプレスにいき、他選手はクロアチア中盤トリオのマークに急ぎます。

コバチッチがマークされたのでブロソビッチにパスを出しますが、モロッコFWがすぐさまプレスにきます。

CBにボールが戻されます。組み立てやり直し。

中盤トリオがマークされているので、再びSBにパスを出しますが、モロッコSHが厳しくプレス。

再びコバチッチがサポートにいきますが・・・

厳しいプレスを受けボールを奪われました。
以上のように、DFラインがボールを持たせても、うまく攻撃を構築できることは少ないです。
弱み③:サイドの突破力
最後に弱みとして挙げられるのは、「サイドの突破力のなさ」です。
これは先ほど紹介したサイドでのプレーで如実に表れています。



以上のように、サイドにボールを供給しても、個人での突破や連携での突破を成功させられる回数は少ないです。
クロアチアを止めるには、サイドに誘導するのが重要だといえますね。
クロアチア守備の強みと弱み
次にクロアチアの守備の強みと弱みを見ていきましょう。
ベルギー戦では5度以上の決定機を作られていましたが、3試合で1失点のチームです。
各選手もチームとしても、よく走るチームで、粘り強い対応をするチームという印象。
それでは、守備面で強みと弱みを見ていきましょう。
強み①:カウンタープレス
まず守備面での強みは、「カウンタープレス」です。
今大会出場しているチームの中でも、5本の指に入るほどの質を誇っていると思います。
例えば、以下のプレーはカウンタープレスが強力なことを表しているプレーです(モロッコ戦)。

モドリッチから得意の裏抜け。

モロッコが防ぎましたが、こぼれ球になります。

ギリギリこぼれ球を拾いましたが、すぐにプレッシャーを受けて横にパス。しかし、そのパスをしっかりカットするクロアチア。
この優れたカウンタープレスから決定機が生まれます。

逆サイドに展開。

オーバーラップを活用。

2列目からの飛び込み。

モロッコGKのスーパーセーブで難を逃れましたが、素晴らしいカウンタープレスからショートカウンターでしたね。
以上のように、クロアチアのカウンタープレスは非常に強力であり、どのチームにとっても脅威となります。
強み②:前からのプレス
次に強みとして挙げられるのは、「前からのプレス」です。
先ほど説明したカウンタープレスが強力なこともあって、前からのプレスのインテンシティも非常に高いです。
具体的なプレーは紹介しませんが、前からのプレスも気をつけないと、ショートカウンターでの失点を喫する可能性は高いです。
弱み①:セットディフェンス時の緩い守備
守備面の弱みで最初に挙げられるのは、「セットディフェンス時の緩い守備」です。
カウンタープレスや前からのプレスではハイインテンシティを誇りますが、セットディフェンス時になるとインテンシティが落ちます。
インテンシティが落ちる理由はわかりませんが、インテンシティが低いが故に後手に回ることが多いです。
例えば、以下のプレーはセットディフェンス時の緩い守備で危険を招いたプレーです(ベルギー戦)。

まずプレスがはまっているのに、ボール保持者へのプレスが弱すぎました。それによって・・・

中央に展開されます。そして、ここにもプレスに行かないクロアチア選手(これは戦術の一部かもしれませんが)。

完全にMFラインを突破され大ピンチ。

スルーパスに対する対応も遅く、クロアチアSBは前を取られていますね。

ここはGKのスーパーセーブで逃れましたが・・・

こぼれ球はベルギーFWへ。

ポストに当たって難を逃れました。しかし、お世辞にも良い守備とはいえないセットディフェンスでした。
以上のように、セットディフェンス時の緩い守備によってピンチを招く場合がよくあります。
弱み②:幅のある攻撃への対応
次に弱みとして挙げられるのは、「幅のある攻撃への対応」です。
クロアチアのフォーメーションは4−3−3ですが、WGとSBの役割が曖昧なことがあります。
WBなどを使った幅のある攻撃によって、サイドにスペースが生まれ、そこから攻撃を作られている場面がよくありました。
例えば、以下のプレーはサイドにできたスペース活用によってピンチを招いたプレーです(ベルギー戦)。

左サイドから素早く右サイドへ展開。

これに対して、クロアチアWGがプレスにいきます。ただ、中盤にいるベルギー選手へのマークは誰もせず。
状況的にSBがするべきと思うが放置。

中盤でフリーのベルギー選手を使われて、裏抜けを成功させられました。
以上のように、相手にWBなど使った幅のある攻撃を仕掛けられた場合、うまく対応できない場面がよく見られました。
弱み③:CBの間のスペース
最後に弱みとして挙げられるのは、「CBの間のスペース」です。
クロアチアのCBは個々の能力は高いです。
カウンター時でもセットディフェンス時でも、粘り強い対応ができる選手たちです。
ただ、2CBの連携はそこまでうまくいっていないように思えます。
例えば、以下のプレーはCB間の連携がうまくいっていないプレーです(カナダ戦)。

CB間に大きなスペースができており、そこをカナダ選手に狙われます。

走り込んでくるカナダ選手へのマークが遅く、パスが通りました。
この場面ではギリギリ防ぎましたが、穴であることは変わりありません。
以上にように、CB間にスペースができ、そのスペースを活用されピンチを招く場面が何度かありました。
日本代表はこう戦え!!
これまでクロアチアの強みと弱みを見てきました。
史上初のベスト8に向けて、クロアチア相手にどう戦うべきか?
クロアチアの強みと弱みの基づいて、戦い方を考えていきます。
スタメンとプラン
まず予想フォーメーションは、4−3−3です。

GK:権田
CB:吉田、谷口
SB:冨安、長友
3センター:遠藤、田中、守田
2WG:伊藤、鎌田
CF:前田
ゲームプランとしては、前からのプレスはあまり行わず、ポゼッションとセットディフェンスを繰り返すことです。
カナダのように真正面から戦いに挑み、カウンター合戦になれば負けるでしょう。
モドリッチや中盤トリオにうまく対処しながら、クロアチアに勝つにはポゼッションとセットディフェンスを繰り返すのが一番いいを思ってます。
続いて、攻撃と守備での具体的な戦い方を説明していきます。
守備①:モドリッチのプレーエリアを制限する
まず絶対にしないといけないことは、「モドリッチのプレーエリアを制限する」ことです。
GSでカナダはクロアチアと真正面から戦いに挑み、チャンスを量産され、カナダは4−1でボコボコにされました。
4−1で負けた原因は、モドリッチを自由にしたからです。クロアチアとやり合う場合、必ずモドリッチを止めないといけません。
ただ、モドリッチはいろんなスペースで素晴らしいプレーができる選手なので、完璧には止めれません。
そこで大事なのが、「モドリッチがプレーしてもいいエリア」と「プレーしてはいけないエリア」を分けることです。
以下が、「モドリッチがプレーしてもいいエリア」と「プレーしてはいけないエリア」です。

モドリッチにライン間+ゴールエリア内でプレーさせれば終わりです。絶対にさせてはいけません。

一方で、MFラインの前やサイドでプレーさせる分には、チャンスは作られるが、失点する危険性は減らせます。

なので、まずやるべきことは、「モドリッチにライン間+ゴールエリア内でプレーさせない」ことです。
絶対に対策してほしいですね。
守備②:中盤のブロックで待ち構える
次にやるべきことは、「中盤のブロックで待ち構える」です。
これは中盤トリオの高速連携への対策です。
4−1で破れたカナダは中盤トリオにマンマーク気味に守備していました。
しかし、マンマークは高速連携には弱く、中盤にスペースを作られやすいという弱点があります。
クロアチアはマンマークの弱点をしっかり活用し、高速連携で中盤を何度も突破しました。



クロアチアの高速連携に対応するには、ライン間のスペースを優先的に守り、必ず自分たちの前でボールを持たれるようにすることです。

モドリッチがボールを持てば、鎌田がプレス+遠藤と田中はライン間のスペースを消す。そしてWGの伊藤は中央に絞る。
FW前田は降りてきて、MFライン前のスペースを消す。

コバチッチがボールを持てば、田中がプレス+遠藤と鎌田がライン間のスペースを消す。そして、WG久保が中央に絞る。
FW前田は同じ動き。
以上のように、ゾーンディフェンスによってライン間にスペースを作らず、ボールをMFラインの前に誘導することで止められるでしょう。
3センターでうまく守りたいですね!!
守備③:サイドで必ず潰す
最後に「どこでボールを奪うか?」ですが、クロアチアの弱みである「サイド」です。



今回予想スタメンに入っている冨安と長友は対人守備に強い印象なので、クロアチアからボール奪取することはできるでしょう。
中盤トリオを止めて、ボールをサイドに誘導。そして、対人に強いSBでボールを奪う。


もちろん、無理やり中央突破を試みた場合は、遠藤のボール奪取能力を駆使してボールを奪ってもいいです。
サイドからでも、中央からでも、奪取したボールをしっかりとカウンターに結びつけたいですね。
守備で気をつけるべきこと:裏抜けに落ち着いて対応すること
ちなみに、守備面で気をつけるべきことは、「FWなどの裏抜け」です。
先ほど述べたように、クロアチア選手たちは裏抜けがうまいです。
中盤トリオやライン間での間受けに集中しすぎると、必ず裏を取られます。


ただ、まずは中盤トリオに優先的に守ることになるので、裏への守備はチームとしてあまり対応できません。
裏抜けへの対応は、DFライン個々の力に大きく依存します。
予想スタメンの、吉田、谷口、長友、冨安の4人がどれだけ対応できるのか?
1、2失点は仕方ないと考え、試合終了の笛が鳴るまで落ち着いて対応してほしいですね。
攻撃①:ポゼッション
攻撃はポゼッション1択。
強力なカウンタープレスを持っているクロアチアにカウンターは有効とは思えません。
できる時はすればいいですが、得点はポゼッションで狙いたいです。
狙うべきは「サイド」。幅のある攻撃への対応が苦手なクロアチアに対して、サイドから起点を作ってチャンスを掴みたいですね。



ポゼッションで活躍を期待したいのは、SB冨安。
所属しているアーセナルでは、SBながら組み立て役も担っている冨安選手を起点として、右サイドから得点チャンスを作りたいですね。

冨安からの縦パス。

クロアチアのWGをサイド低い位置に誘導し、空いたスペースを冨安選手が活用し、そこから攻撃していきたいですね。
セットディフェンス時のインテンシティが弱いクロアチアに対しては、うまくチャンスを作れるはずです。
コスタリカ戦ではほとんどチャンスを作れなかったことを反省して、今回は思い切った攻撃を連発してほしいですね。
そうすれば、おのずとチャンスは生まれるでしょう。
がんばれ、日本!!
まとめ
今回はクロアチアの特徴と日本の戦い方を解説しました。
最後にクロアチアの強みと弱みを振り返りましょう。
クロアチアの強みと弱み ・モドリッチを含む中盤トリオは素晴らしいが、それ以外は普通 ・カウンタープレスは素晴らしいが、セットディフェンスは弱い ・3センターの守備で中盤トリオを排除し、ポゼッションで点を取ることはできる。
なんといってもモドリッチを止めなければなりません。
彼を止めれば、クロアチアは弱体化します。最優先の課題です。
そして、中盤トリオのライン間でプレーを制限することも重要です。
カナダは中盤トリオを自由にさせすぎて、4−1でボコボコにされました。
もちろんカナダの守備は組織的なものでなかったことも考慮しないといけませんが、破壊力は素晴らしいです。
少しでも油断すれば大ピンチを招きます。3センターでうまくスペースを消してほしいですね。
スペインやドイツと違って、実力が似たようなチームなので、本当の意味で実力を試される相手でしょう。
この4年間の成長を見せられるか?
史上初のベスト8に向けて、がんばれ日本!!
今回の記事で何かご意見等ありましたら、気軽にコメントしてください。
また、後日行われた準々決勝ブラジル対クロアチアの分析記事もありますので、ぜひご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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