【マンチェスターシティ対ニューカッスル PL第3節】日本サッカーが学ぶべき勝敗を左右する”アグレッシブさ”

サッカー分析

【マンチェスターシティ対ニューカッスル PL第3節】日本サッカーが学ぶべき勝敗を左右する”アグレッシブさ”

マンチェスターシティ対ニューカッスルのマッチレポートです。今年のプレミアリーグは下位や上位チーム問わず、序盤から白熱した試合がたくさんあっておもしろいですね。

第3節の中で特に白熱していたのが、今回記事にするマンチェスターシティ対ニューカッスルです。

前回王者のシティに対して、大抵のチームは引いて守ることを選びますが、ニューカッスルは真っ向勝負を挑むという一見無茶な戦法をとっていました。

しかし、結果は3−3の引き分け。王者シティを非常に苦しめ、3点もぎ取った姿は賞賛に値しますね。

そして、この試合を見て思ったのが、「日本サッカーはニューカッスルのサッカーから学ぶべきことがある」ということです。

その学ぶべきこととは、「攻守におけるアグレッシブなプレー」です。一時期ハリルホジッチ監督によって学ぶ機会がありましたが、大きな批判によって解任されました。

私が日本サッカーに対して危惧しているのが、「きれいなサッカーばかり追求する」ことです。もちろん小柄な日本人には向いているでしょう。

しかし、日本が手本としているバルセロナや今のシティなどがタイトルを取れているのは芸術的なサッカーを展開しただけが理由ではありません。

彼らはボールを持っていないときは戦士となって必死に走り、相手を脅かし、そして泥臭くボールに食らいつくアグレッシブさがあるからです。

そして、そのアグレッシブさは全てのサッカーチームが持つべきものであり、レアルマドリードだろうが、リバプールだろうが、どれだけ有能なタレントが集まったチームでも、アグレッシブさの追求は不可欠です。

その証拠に昨シーズン、2021−22シーズンのCL決勝レアルマドリード対リバプールでは、両チーム非常にアグレッシブな攻守を見せていました。あのくらいしないと勝利を掴むことはできないのです。

今回の記事では、ニューカッスルのプレーから強豪と渡り合うために必要なアグレッシブさを学びたいと思います。

最後までお楽しみください。

アグレッシブな攻守:ニューカッスル

それではニューカッスルのプレーを見ていきましょう。まずはマンチェスターシティの攻撃を簡単に解説し、そのあとそれに対するニューカッスルの守備と攻撃を見ていきます。

マンチェスターシティの攻撃

今シーズンのマンチェスターシティの攻撃の特徴は、SB(サイドバック)がかなり内に絞り、組み立てにより積極的に関与することになったことです。

マンチェスターシティの攻撃

シティは4−3−3で始めますが、SBが内に絞り組み立てを行い、その分CH(センターハーフ)が相手ライン間で動き、FWハーランドやWG(ウイング)とのコンビネーションで攻めるという攻撃の形を取ります。

開幕から2戦ともシティのSBの動きで相手MFラインは混乱させられ、ライン間に良いボールが入り、ゴール前に攻め込まれる場面が多々ありました。

続いては、これに対してニューカッスルが行った守備戦術を見ていきましょう。

ニューカッスルの守備

まずシティの攻撃に対するニューカッスルの陣形は以下の通りでした。

ニューカッスルの守備

基本的には、シティの組み立て役であるSBとボランチをフリーにさせないことを目的として、前から厳しいプレスを行い、同時にライン間への警戒を怠らないようにしていました。

ニューカッスルは4−3−3でしたが、左WGが低い位置をとる一方で、FWとともに右WGがCBなどに厳しいプレスを行うことが第1の特徴。

そして、FWと左WGの動きに合わせて、CHとボランチが前へのプレスとライン間の警戒を行っていました。また、ボランチは右サイドへのプレスも行っていました。

最後に、シティWGが低い位置でボールを受けようとしたときに、ニューカッスルSBがそれに合わせて高い位置までプレスに行っていました。

もちろんシティも非常に技術力と思考レベルが高いので、プレスを抜けられることもあります。アグレッシブにプレスに行っているだけに、プレスを抜けられると後方の人数が少ないという欠点があります。

しかし、この試合ではニューカッスルのDF陣の粘り強い対応とMF陣の迅速な帰陣がハイレベルで、うまくプレスを抜けても攻めあぐねるシティの姿が何度も見られました。

実際のニューカッスルのプレーを見ていきましょう。

例1

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シティCBジョーンズがボールを持っています。ニューカッスルFWがプレスにいき、中盤にいるシティSBとボランチはニューカッスルCHとWGがマーク。

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パスコースがないので、GKにバックパス。シティGKエデルソンには引き続きニューカッスルFWが左を切りながらプレスにいきます。

その間に、ニューカッスル右WGがシティCBアケにプレスに向かっています。

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シティは降りてきたボランチのロドリにパス。それに対してニューカッスルCHがプレスにいき、中央にいるシティSBウォーカーは左WGがマークし、もう1人のCHは低い位置で縦パスを警戒。

例1

ロドリに厳しいプレスをかけるニューカッスル。

例1

中央にパスコースがないので、降りてきたシティWGシウバにパス。しかし、ニューカッスルSBが素早くプレスに来ます。またニューカッスルWGもプレスバックに来ます。

例1

2人の厳しいプレスにかかるシウバ。中央へのパスを警戒して、ニューカッスルCHがしっかり戻っていますね。

例1

前進ができないと判断して、ボランチのロドリにパス。しかし、ニューカッスルFWが素早くプレスに来ます。

例1

ニューカッスルのプレスにかかる前に逆サイドのCBアケにパス。しかし、すでにアケにプレスに行っているニューカッスル右WG。

例1

アケにボールが渡りますが、すでにニューカッスルのプレスにかかっています。

例1

厳しいプレスにさらされるシティですが、素早くパスコースを作ります。降りてきたシティWGのフォーデン。しかし、ニューカッスルSBが素早くプレス。

例1

ただ、サイドチェンジによって、またニューカッスルボランチとCHの縦パスを優先して守る守備の特徴を活かしてフリーになっていたシティSBカンセロがボールを受けます。

しかし、先ほどアケにプレスに行っていたニューカッスルWGがプレスに行っています。素早い帰陣ですね。

例1

プレスにかかったSBカンセロはCBアケにボールを戻します。

常にシティのボールホルダー(ボール保持者)をフリーにさせず、プレスをかけ続けるニューカッスルに、シティは非常に苦戦していましたね。

素早いプレスとその頻度、粘り強さ。そして抜けられた時の帰陣の速さと縦パスへの警戒がうまく融合したニューカッスルの守備でした。

例2

例2

CBアケがボールを持っています。ニューカッスルWGがプレスにいきます。

例2

中央でパスコースを作れずグダッているシティ。その間にニューカッスルWGが距離を詰めて、素早い判断を強制させます。

例2

パスコースがないのでGKに下げます。ニューカッスルWGがそのままプレスに行きます。シティ左CBジョーンズが広がってパスを受けようとしますが、すでにプレスに向かうニューカッスルFW。

例2

CBジョーンズがパスを受けますが、すでにニューカッスルFWのプレスにかかります。また、前線へのパスコースもすでに消されています。

例2

プレスによって精度が低くなったパスをシティSBウォーカーが弾き、ルーズボールになります。

例2

ルーズボールに素早く食らいつくニューカッスル。

例2

ただ、パスの精度が悪く、シティCHギュンドアンがボールを回収します。しかし、素早く切り替えて、ニューカッスルCHがプレスに行きます。

例2

厳しいプレスにさらされるギュンドアンはGKにバックパス。それに対してもプレスを仕掛けるニューカッスル。

例2

シティGKエデルソンからSBカンセロにパスが通りますが、すでにニューカッスルボランチがプレスに行っています。

例2

プレスにさらされたカンセロでしたが、中盤に開いたスペースにいたデブライネにうまくパスを通します。

フリーなデブライネですが、素早く帰陣していたニューカッスルCHがプレスに行きます。

例2
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危険な場面だったので、ファールで止めました。いい判断ですね。

どんなに才能がある選手でも、プレスを受けるとプレーの精度は落ちますし、判断の精度も落ちます。それがボール奪取につながるのです。

どんな年代でもそうですが、日本のサッカーはミスを待つ守備が主流に見えます。しかし、そのような守備では、ハイレベルなチーム相手には通用しません。

シティのようなハイレベルなチームからボールを奪うためには、積極的にプレスを仕掛け、プレーと判断の質を下げることで、ボールを奪うことが必須です。

今回のニューカッスルのプレーは、そのような守備のお手本のようなものでしたね。

例3

例3

CBジョーンズがボールを持っています。ニューカッスルFWがプレスに行きます。

例3

CBアケにボールが渡りますが、ニューカッスル右WGが素早くプレスに来ます。

例3
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ダイレクトパスでうまくプレスを抜けようとするシティですが、ニューカッスルのプレスもしつこいので、ボールを持つボランチのロドリも余裕を持てません。

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プレスにかかるロドリがSBカンセロにパスを出しますが、ニューカッスルボランチが素早くプレスに行きます。

例3
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厳しいプレスにさらされるSBカンセロはCBアケにバックパス。

例3

ここで隙を見せたニューカッスル。中央でフリーになったロドリがパスを受け、中央に移動したCHデブルイネにパスを出します。

例3

ボールを持つデブルイネ。ニューカッスルCHがプレスに来ますが、その結果シティCHギュンドアンが空きます。

例3

ニューカッスルのプレスを突破したシティが素早く攻撃しようとします。

例3
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WGフォーデンとパス交換からバイタルエリアを攻めるシティですが、ニューカッスルの帰陣がとても早く、シティCHギュンドアンがニューカッスル選手に囲まれます。

例3

選択肢のないギュンドアンを逃さず、厳しいプレスをかけるニューカッスル。

例3

無謀なドリブルをしたギュンドアンからきっちりボールを奪い取ったニューカッスルでした。

Jリーグの試合でよく見られるダメなシーンは、帰陣の遅さです。どんな試合でも相手が優勢なことがあり、DF陣が劣勢に立たされることはあります。

そんな時に大事なのは、MFやFWが素早く帰陣することで、DF陣の前に素早く守備網を築くことです。今回のニューカッスルは、その点においても素晴らしかったです。

また、ボールを奪えるときに、しっかり奪いきる姿勢もよかったです。日本の試合でよく見られるのが、ボールを取れそうなのに取りに行かないシーンです。

シティのように有能なタレントが揃ったチームからは簡単にボールを奪えません。なので、しっかりプレスを行いプレーの質を下げさせ、ボールを奪える機会を逃さずにしっかり奪い取るプレーをする必要があります。

ニューカッスルのアグレッシブな姿勢に、日本サッカーは非常に見習う点が多いでしょう。

例4

例4

ニューカッスルの攻撃を止めたシティ。GKエデルソンからサイドにボールが供給されます。

例4

シティSBカンセロがボールを受けますが、ニューカッスルSBとWGが素早くプレス。

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うまくマークを剥がしたFWハーランドがボールを受けます。ニューカッスルCBがハーランドにプレスに行きます。

例4

プレスを受けながら、前線にパスを出すハーランド。

例4

一瞬の隙を逃さず、パスを受けたWGフォーデン。そしてニューカッスルCBがあけたスペースを狙うCHギュンドアン。

例4

ギュンドアンがボールを受け、フォーデンがワンツーでニューカッスルSBの裏を取ります。

例4

裏を取ったフォーデンですが、とてつもなく素早い帰陣をしたニューカッスルCHがすでに迫っています。

例4
例4

フォーデンのクロスを弾き飛ばし、ピンチを脱したニューカッスル。

この気迫溢れるアグレッシブなプレーを日本でも見てみたいです。

例5

例5

CBジョーンズがボールを持っており、ニューカッスルWGがプレスに行きます。

例5

プレスにさらされ下がるシティ。CBディアス(アケは負傷交代)にパスしますが、ニューカッスル右WGがプレスに来ます。

例5

プレスに来たニューカッスルWGをうまくかわすシティCBディアス。少し優位な状況に立ったシティ。

例5

ディアスに素早くプレスをかけるニューカッスルCHですが、サイドにパスを通されます。

例5

サイドでボールを受けるSBカンセロ。しかし、ニューカッスルも落ち着いて対応。中央へのパスを警戒しながら、少しずつ当たるニューカッスルボランチ。そして、素早く帰陣するCHの姿も確認できます。

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裏にボールを供給されましたが、しっかりついていくニューカッスルCB。

例5
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最後はファールで止めました。

ここまで5つのプレーを見てきましたが、どのプレーも「シティに自由を与えないこと」や「積極的にボールを奪いにいく」という能動的な姿勢が顕著に表れていますね。

この能動的な守備というのは、日本サッカーが学ばなければならない大切なことです。先ほども言った通り、日本は往々にしてミスを待つ守備、つまり受け身な守備ばかりです。

アジアレベルなら相手の攻撃力も低く、ほっといてもミスをするでしょう。しかし、ヨーロッパの強豪となるそうはいきません。

今回のニューカッスルまではいかなくとも、能動的な守備というのは必ず求められますし、ワールドカップを勝ち抜くには不可欠です。

攻撃ばかりが注目される日本サッカー界ですが、今回ご紹介したニューカッスル守備を見て、少しでも守備の改善の必要性を理解していただければと思います。

ニューカッスルの攻撃

ここまでニューカッスルのアグレッシブな守備を見ていきました。アグレッシブな守備によってシティを苦しめていたニューカッスルですが、攻撃においてもそのアグレッシブさでシティを苦しめていました。

ここでは、攻撃におけるアグレッシブさを見てきましょう。

例1

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シティCBジョーンズがボールを持っていますが、パスコースがなく困っています。

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ニューカッスルFWのプレスも来たので仕方なく中盤にロブパスを供給しますが、

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待ち受けていたニューカッスルCBがカットします。ここからニューカッスルのカウンター。

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前線にパスを通します。そのタイミングで他の選手が一気にスペースを狙って走ります。

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少し前でも説明したように、シティのSBは中に絞るので、サイドにスペースができます。ニューカッスルはそこを逃さず、WGがしっかりボールを受けてゴールに迫ります。

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シティCBジョーンズに果敢に1対1を挑みシュート。シティGKエデルソンが弾き出しますが、非常に鋭いカウンターを見せました。

例2

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シティのプレスによってGKにバックパスするニューカッスル。

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GKからCHにボールが渡りますが、シティに囲まれボールコントロールをミスします。

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シティボランチのロドリがボールを回収しますが、ニューカッスルCHはそのままプレスに行きます。

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ロドリがチンタラしているところを逃さずボールを掻き出すニューカッスルCH(集中しろ、ロドリ!!)。

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ボールはニューカッスルWGが回収します。そのタイミングでニューカッスルの選手たちは一斉に走り出します。

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先ほど同様にスペースがあるサイドを狙ってボールを受けます。

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シュートは外れましたが、ボールを奪ってからの非常に速くて人数をかけた攻撃でした。チャンスを逃さないという姿勢が感じ取れる良いシーンでしたね。

例3

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シティGKエデルソンのクリアを弾き返すニューカッスル。

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そのボールを回収するニューカッスルWG。ここで「誰がプレスに行くのか?」と迷うシティ。

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シティの守備がぐずついた隙を逃さず、サイドを攻めるニューカッスルWG。得意のドリブルでシティDFをかわしクロスを供給します。

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シティのCBとSBの間に少しスペースができていたところを逃さずに、ニューカッスルCHとWGが流れ込みます。

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ボールに体を無理やり当て、コースが変わったボールはゴールを流れていき1点を奪いました。

泥臭いゴールでしたが、シティの守備の隙を見逃さない狡猾な姿勢が見てとれた非常に良いシーンでした。

以上の3つのプレーのように、日本サッカーももっと狡猾で勇敢で泥臭いプレーをしてほしいですね。きれいなプレーがダメだとは言いませんが、やはり強いチームは泥臭くゴールを奪えるチームです。

ニューカッスルの攻撃におけるアグレッシブさも日本サッカーの学ぶべきこととしてお伝えしたいです。

ニューカッスルから学べること

攻守において非常にアグレッシブだったニューカッスル。守備時はシティに自由を与えず、かつ能動的にボールを奪う姿が90分間通して見られました。

またその奪ったボールを必ずゴールにするという攻撃時のアグレッシブさも見てとれました。ペップも言っていたとおり、非常に厄介なチームです。

先ほどから何度も言ってますが、このアグレッシブさを日本サッカーを見習うべきです。ワールドカップを勝ち抜くためには、絶対に必要な要素であり、避けては通れない道です。

欧州や南米勢がなぜ強いかというと、このようなアグレッシブなプレーを常にしているからであり、このようなアグレッシブな相手に常にプレーをしているからです。

だからこそ、日本の選手たちは海外、特にヨーロッパに行くべきなのです。たまに「日本でも成長できるからヨーロッパに行かなくてもいい」という発言を聞きます。

はっきり言いますが、それは間違ってます。最高峰と知らない人がどうやって最高峰に到達するんですか?歴代のW杯優勝チーム、特に近年ではどの優勝チームも、常日頃から最高峰のリーグでやっている選手が揃っています。

Jリーグなどの選手で海外に注目されているなら、言語の問題等あるかもしれませんが、海外に行って欲しいです。それが日本サッカーのために必ずなります。

現在の日本代表は海外組がほとんどを占めるようになって良かったと思います。「Jリーグ勢を呼ばない」と批判されていることもありますが、やはりヨーロッパでプレーしている人は質が高いのです。

もっと海外で活躍する人が増えることを祈ってます。そして何よりもJリーグのファンの皆さんは、国内選手の海外挑戦を応援してあげて欲しいです。

ワールドカップを優勝するには、それは必ず必要なんですから。

前回王者の意地:マンチェスターシティ

最後に、王者マンチェスターシティの意地のプレーを3つ見ていきたいと思います。ニューカッスルの守備と攻撃に苦戦していましたが、王者としてしっかりアウェイで引き分けに持ち込んでいます。

シティの素晴らしい攻撃を見ていきましょう。

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CBアケがボールを持っています。ニューカッスルWGがプレスに来ます。中央へのパスコースもない状況です。

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サイドに移動したCHギュンドアンがボールを持ちます。サイドなのでニューカッスルSBが辺りに来るはずですが、シティWGフォーデンがサイドに張っていたために行けませんでした(映ってませんが)。

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ニューカッスルは縦パスを警戒しているためフリーになったギュンドアンにプレスにいけず、ギュンドアンは逆サイドに展開します。

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WGシウバの巧みなドリブル、続々とスペースに走り込んでくるシティの選手たちによって、ボールを奪い取れないニューカッスル。

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プレッシャーのない状況で、WGシウバは中央にいたCHギュンドアンにピンポイントクロス。

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しっかりを決め切ったギュンドアン。

ニューカッスルの守備の特徴を利用したシティの素晴らしい攻撃でした。

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先制点を奪ったシティでしたが、その後はニューカッスルの守備に苦しみ、中々うまく攻撃できませんでした。

そんな中で後半からフォーメーションを以下のように変えました。

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前半は前節までと同様に、SBを内に絞る戦術を取っていましたが、中央に人が集まりすぎて、ニューカッスルのプレスにかかりやすくなっていました。

なので、SBをしっかりサイドに開かせて、ニューカッスルの守備を広げさせるようにしていました。

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CBジョーンズがボールを持っています。SBが中央ではなく、サイドにいるのが確認できるでしょう。

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ロドリ経由でCBディアスへ。

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CBディアスがドリブルで前進します。ニューカッスルは他のマークを外してプレスに行くのか迷う場面。

その隙を利用して深い位置まで前進するCBディアス。

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WGフォーデンとのワンツーでライン間に侵入するCBディアス。

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ニューカッスルCBが出てきたところでFWハーランドにパス。

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ハーランドはワンタッチでニューカッスルCBの背後を取ります(地味だけど良いプレー)。

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フェイントからディフェンスをかわしてシュート。

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シュートは惜しくもポストに阻まれました。

ニューカッスルの守備を混乱させるCBディアスのプレーから非常に危険な攻撃を繰り出した良いシーンでした。

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右サイドでWGシウバがドリブルを仕掛けます。ニューカッスルは2人で対応します。

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シウバからロドリ経由でデブルイネへ。ここからどうするか?

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中央にパスを出すデブルイネ。狙うはハーランドに気を取られたCBの背後。しっかりそこに走り込むWGシウバ。

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完璧なパス、完璧なラン、完璧なトラップ、完璧なシュート。王者の意地の一撃を見たシーンでした。これがあるから、プレミアリーグを勝ち取れるんでしょうね。

日本サッカーはアグレッシブになるべき

「日本サッカーはアグレッシブになるべき」。ここまで何度も言っていますが、ワールドカップ優勝に欠けている大きな要素は”アグレッシブさ”だと思っています。

Jリーグだろうと、高校サッカーだろうと、どの年代の試合であろうと、アグレッシブさに欠けています。なぜかは知りませんが。

もちろんニューカッスルのように全てのボールに食らいつけと言いません。あれはニューカッスルのフィジカルがあってこそです。

私が言いたいのは、貪欲にゴールを奪ったり、ボールを奪い取ろうとする”姿勢”です。きれいなサッカーは二の次です。

日本代表の試合の後によく言われる「日本らしいサッカーができたのか?」という議論を聞くと、毎回うんざりします。断言しますが、私たちは理想のサッカーを語れるほどのレベルにいません。

理想のサッカーを語れるのはワールドカップの優勝候補に挙がるチームだけであり、それらのチームは皆、泥臭くボールとゴールを追い求めることができる選手が揃ったチームなのです。

そのような姿勢なくして、いかなる戦術も語れませんし機能しません。理想のサッカーは置いといて、まずはアグレッシブさなどサッカーに必要な姿勢を学ぶべきです。

そうすれば、必ず日本からもっとたくさんの良い選手が生まれるはずですし、Jリーグを含む国内リーグも成長するでしょう。そうなればワールドカップ優勝のための土台は整ったようなものです。

ぜひとも、日本サッカーはアグレッシブさなど基本的な姿勢だということを気づいてもらいたいです。この記事がその助けになることを祈っています。

最後に:【マンチェスターシティ対ニューカッスル PL第3節】日本サッカーが学ぶべき勝敗を左右する”アグレッシブさ”

今回の記事では、マンチェスターシティ対ニューカッスルから日本サッカーが学ぶべきことを説明しました。

ニューカッスルの攻守に渡るアグレッシブさは日本のどのチームも参考にするべきでしょう。それほど素晴らしいものでした。

Jリーグがヨーロッパのようなアグレッシブさに近づくことを願っています。ぜひともその点に関して取り組むチームが現れて欲しいです。

この記事に関して何かご意見等ございましたら、気軽にコメントしてください。

また、「インテンシティとは何か?」を解説した記事もありますので、ぜひご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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