【バルセロナ対インテル 試合分析】バルサを封じたインテルの戦略

サッカー分析

どうも、がんばらないネコです。Twitterで活動しているサッカー分析ブロガーです。

インテル戦について、「なんでインテルに攻撃が封じられたの?」「どこが問題だったの?」など敗因が気になる人は多いと思います。

今回の記事では、インテル戦の敗因を解説しています。

がんばらないネコ
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この記事は次のような人にオススメです!

  • インテルの狙い
  • バルサの問題点と修正点
  • 1点も奪えなかった理由

グループステージ突破に向けて絶対に勝ちたい試合での敗戦に、「マジで悔しい!」と思っている方も多いでしょう。

今回の記事はインテルの狙いやバルサが勝利のために足りなかったことを詳しく解説していきます。

今回の記事で読めば、「今のバルサの問題」や「バルサの改善すべきポイント」などを知れますよ!

バルサを応援している方や興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

それでは、どうぞ!

インテルの狙い

インテルの狙いは、「中盤を機能不全にさせ、中央とサイド両方からの攻撃を止める」ことでした。

インテルの狙い

バルセロナの強みは「中盤の組み立て力」であり、組み立て力を活かした「WG(ウイング)から攻撃」が最大の武器です。

一方で今のバルサの問題は、中央突破の質の低さにあります。なので、どうしてもサイドに頼りがちです

つまり、中盤の組み立てを機能不全にさせれば、中央からの攻撃は当然なく、最大の武器であるサイドも止めれます

では、インテルはどのようにバルサの中盤を機能不全にしたのか?実際のプレーを見ていきましょう。

まずインテルが絶対にやられたくないプレーは、「ディフェンスのスライドが間に合わない素早いサイドチェンジ」です。

インテルの狙い

上画像のように、右サイドにディフェンスを寄せられ、そして左サイドに素早くサイドチェンジ。

当然ディフェンスのスライドが間に合わず、強力なWGとの1対1を強いられます。これでは失点のリスクが高まります。

バルセロナの素早いサイドチェンジの肝となるのは、MFぺドリとブスケッツです。インテルはその2人を徹底的にマークします

インテルは5−4−1のフォーメーションで、2人をマークする選手はボールホルダーが誰なのかによって変わっていました。

まずDFラインがボールを持っているときは、インテルMFがマークし、MFのマークが難しい場合はFWが行ないます。

インテルの狙い

そして、WGにボールが渡った場合は、MFはDFのサポートに回り、ぺドリとブスケッツのマークはFWが担っていました。

インテルの狙い

例えば前半開始早々に見られた場面で、WGデンベレが右サイドでボールを持っています。デンベレに対する守備にMFが参加していますね。

この時ブスケッツがデンベレの斜め後ろに移動しますが、インテルFWがマークしにいきます。

またブスケッツの奥にいるぺドリもインテルFWがマークします。

この守備が素早いサイドチェンジを防ぐ理由は、「DFライン経由の大回りのサイドチェンジしかできない」からです

インテルの狙い

逆サイドのWGまでの距離が遠くなっているのがわかると思います。当然距離が遠くなればサイドチェンジに時間がかかります。

サイドチェンジに時間がかかれば、当然スライドが間に合い、不利な1対1を仕掛けられる可能性が低くなります

このようにインテルは、「 中盤を機能不全にさせ、中央とサイド両方からの攻撃を止める」守備でバルサの武器を潰していました。

がんばらないネコ
がんばらないネコ

イタリアのチームらしい強固な守備でしたね。

バルセロナの問題点と修正点

インテルの守備によってバルセロナは苦戦していました。ただ、バルサは自ら首を絞めていたところもありました

後半に入り多少の修正を行いましたが、前半の不出来は取り返せませんでした。

ここでは、バルセロナの問題点と修正点を見ていきましょう

バルセロナの問題点(前半)

前半のバルサの問題は、「サイドでの連携の少なさ」です。

インテルはフィジカルでバルサを上回っているので、単調なクロスでは跳ね返されるだけです。

ただでさえ「中央突破」も「WGの突破力」を活用できなくなっている状況。

必要なのは「連携でサイドを崩し、高精度で対応しにくいクロスを供給すること」でした。

しかし、サイドの連携は全く機能せず。例えば以下の2つのプレー。

バルセロナの問題点(前半)
バルセロナの問題点(前半)

デンベレの周りにいる選手は足を止めています。素早いサイドチェンジも封じられているので、単調なクロスしか選択肢がありません。

以上のような、単調なサイド攻撃に終始し、前半はサイドからほとんどチャンスは作れず。インテルの前に苦戦するバルセロナでした。

がんばらないネコ
がんばらないネコ

アイディアに欠ける攻撃がどの試合でも見られるよな〜、、、

バルセロナの修正点

後半に入りバルセロナは、「中盤の組み立て」と「サイドの崩し」を修正しました

これは先ほど説明したインテルの狙いを潰すためです。

まず「中盤の組み立て」に関しては、バルセロナはインテルの左右のMFを中央の守備から外すことを狙いました

ぺドリとブスケッツのマークを担当する選手であり、素早いサイドチェンジを封じている原因です。

バルセロナの修正点

左右のMFのマークを弱体化させるために、3バックから4バックに修正。またSB(サイドバック)の位置をやや高めに設定

バルセロナの修正点

上画像のようにSBをサイド攻撃に参加させると、サイドは2対1の数的優位で、インテルにとっては不利。

なので、左右のMFはサイドをケアする必要ができます。そうすると、中央のマークが薄れて「素早いサイドチェンジ」がしやすくなります

バルセロナの修正点

もちろん、インテルFWもマークに参加してきますが、ブスケッツのマークを中心に行なっていたので、ぺドリへのマークは弱かったです。

この修正のおかげで、素早いサイドチェンジからチャンスを作りました(ハンドでゴール取り消し怒)。

バルセロナの修正点

SBへの対応によって、インテル右MFはサイドに移動。それによってぺドリがフリーになります。

バルセロナの修正点

前半では見られなかった、ぺドリからの素早いサイドチェンジを行えました

そして、サイドの崩しも修正しました修正点は「ガビのポジショニング」です。前半のプレーを確認しましょう。

バルセロナの修正点

前半のガビは連携を行うためにデンベレに近づくことが多かったです。

しかし、ガビのサイドへの移動によって、上画像のようにサイドにスペースがなくなっていました

後半はそこを修正。ぺドリからのサイドチェンジ後、デンベレが仕掛けようとしている場面。

バルセロナの修正点

ガビは中央に移動し、デンベレに広大なスペースを与えているのがわかります。そして、デンベレは広大なスペースを活用します。

バルセロナの修正点
バルセロナの修正点
バルセロナの修正点

爆発的なスピードでDFを振り切り、中央へ高精度のクロスを供給。

バルセロナの修正点

高精度のクロスはインテルDFもGKも触れることができず、大外にいたフリーのぺドリにボールが渡ります。

バルセロナの修正点

落ち着いてゴールに押し込み、同点弾を奪いました。

と思いましたが、ハンドでゴール取り消し。

同じように、素早いサイドチェンジ→デンベレの突破からチャンスをいくつか作りましたが、最後までゴールを奪えず。

残念な結果になってしまいました。

がんばらないネコ
がんばらないネコ

CLになるとゴールが入らなくなるのはなんなのか?

バルサが一点も奪えなかった理由

最後に「バルサが一点も奪えなかった理由」を考えていきます。

チャンスを作っていた中で、謎の判定や決定力のなさが敗戦の大きな原因であることは言うまでもありません。

ただ、今後タイトルを狙うためには、改善するべきことは多々あります。

インテル戦でわかったのは、「SBの頼りなさ」です。現代サッカーにおいて、特に強豪チームは優れたSBを抱えています。

組み立ても出来て、ゴール前にも攻め込めて、サイドでの連携もできるという一石三鳥のようなSBが求められます。

例えば、マンチェスターシティのカンセロやウォーカーはまさにそういった能力を備えるSBです。

インテル戦、特に前半SBで出場したアロンソとロベルトはほとんど役に立たず。インテルの守備を助ける形になっていました。

例えば、以下のようなプレーでインテルの選手をサイドに誘導してほしかったです

バルサが一点も奪えなかった理由
バルサが一点も奪えなかった理由
バルサが一点も奪えなかった理由

インテル戦では、サイドやハーフスペースへのランで相手を引きつけて、中央のマークを手薄にする動きが少なかったです

次戦では、SBのより積極的な攻撃参加も見られることを期待しています。

ぜひ勝って、グループステージ突破を決めてほしいですね。

まとめ

今回はインテル戦の敗因を解説しました。

最後にインテル戦の問題点を振り返りましょう。

インテル戦の問題点
  ・サイド一辺倒の攻撃
  ・サイドの連携不足
  ・SBの力不足

今後に向けて、まずは中央突破のバリエーションを増やすことですね。サイドをより生かすためには、中央からの攻撃の質も重要です

連携の強化に関しては時間はかかるでしょう。新メンバーも多く、一朝一夕では強化できるものではないです。

メンバーは揃っていると思うので、多くの試合を通じて、CL決勝トーナメントが始まる頃までには十分なレベルに達してほしいと思います。

最後にSBの力不足に関しては、ある程度の覚悟を持つ必要がありそうです

インテル戦では、アロンソとロベルトという安定を求めた選出に見えました。安定と引き換えに攻撃を失ったように思えます。

攻守のバランスを取るのは難しいですが、より攻撃的なバルデの起用も考えてた方がいいですね

世間で叩かれている敗戦ですが、そこまで悪いとは思いません。1点でも入っていれば勝利していたと思える試合内容でした。

今後は、ベスト4に向けてより攻撃的なサッカーを見せてほしいです。

今回の記事で何かご意見等ございましたら、気軽にコメントしてください。

また、後日行われたインテル戦(バルサホーム)の分析記事もありますので、ぜひご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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