【サッカーの原則】攻撃と守備の基本を知って試合を理解しよう

サッカーの見方

どうも、がんばらないネコです。Twitterで活動しているサッカー分析ブロガーです。

サッカーを観戦していて、「どっちが良いプレーしてるの?」「なんで失点したの?」などサッカーの見方がわからない人は多いと思います。

今回の記事では、サッカーの原則を解説しています。

がんばらないネコ
がんばらないネコ

この記事は次のような人にオススメです!

  • サッカーはどういうスポーツなの?
  • サッカーの原則は?
  • 攻撃と守備の基本は?

日本代表などの試合を見て、「サッカーを90分間もっと楽しみたい!」と思っている方も多いかと思います。

今回の記事はサッカー特有の問題、サッカーの原則、攻守で大事なことを詳しく解説していきます。

今回の記事で読めば、「サッカーの原則」や「攻守の基本」などを知れますよ!

サッカーが好きな方や興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

サッカーのルールと原則を知ろう

まずはサッカーのルールを知りましょう。

サッカーの原則は、サッカー特有のルールから生まれるものだからです。

基本的なルール

詳しいルールは省いて、重要なルールのみを説明します。以下が重要なルールです。

  • 勝敗の条件
  • ピッチの大きさ
  • 人数
  • オフサイド
  • ファール
  • ハンド

まず勝敗の条件に関して、「相手よりも1点多く取ったチーム」が試合の勝者となります。

基本的なルール

3−2でバルセロナの勝ち。バルセロナの選手たちは喜んでいます。

ピッチ大きさは、基本105m✖️68mです。多少違う場合もありますが、おおよそ同じ大きさで作られています。

基本的なルール

人数に関しては、11人対11人です。

基本的なルール

プレーに関するルールは、ますはオフサイドを知りましょう。

味方がボールを蹴った瞬間に、ボールを受けようとする味方選手が、相手選手のうち最後尾から2番目の選手より高い位置にいることです。

オフサイドの場合

基本的なルール

オフサイドじゃない場合

基本的なルール

基本はGK以外の選手がオフサイドの基準となりますが、状況によってはGK(ゴールキーパー)も対象になります。

基本的なルール

次に知ってもらいたいルールは、ファールです。

サッカーで相手を止めるには、危険な行為なく、ボールを突き出したり、相手の前に体を入れたりする必要があります。

相手選手を止めるために、危険なタックルをしたり、押し倒したりすることが禁じられています。

基本的なルール
基本的なルール

相手を押してますね。

基本的なルール
基本的なルール

押し倒してしまい、ファールの判定。

かなり危険な場合は警告を意味するイエローカードを、極めて危険な場合には退場を意味するレッドカードを提示されます。

基本的なルール

相手に完全に抜けられて危険な状況。なんとしても止めたい。

基本的なルール

相手に申し訳ないが、思いっきり足にアタック。

基本的なルール
基本的なルール
基本的なルール

レッドカードで退場。しかし、チームの窮地は救いました。

ちなみに、イエローカード2枚でレッドカードとなり、対象選手は退場です。

最後に、ハンドを知っていただきたいと思います。

サッカーでは、手でボールに触れることを禁じています。手で触れた場合はルール違反、状況によってイエローやレッドカードを提示。

「手」とは、肩から下の部分〜指先までです。肩で触れるのはOK。

基本的なルール

ちなみに、GKはペナルティーエリア内なら手で触れてもOKです。

基本的なルール

以上が基本的なルールです。ここで説明したルールをしっかり踏まえて、サッカーの原則を理解していきましょう。

ルールから生まれるサッカー特有の問題

先ほど説明したルールによって、3つの問題が発生します。

  • ピッチが大きすぎる
  • 使いにくい足を使用する
  • 無理やり止められない

まず「ピッチが大きすぎる問題」。以下の画像を見てください。

ルールから生まれるサッカー特有の問題

明らかにピッチの大きさに対して人数が足りていませんよね?

サッカーでは、守備側がどれだけ頑張ってもピッチ全体をカバーできません。これが第1の問題。

次に「使いにくい足を使用する問題」。

みなさんに質問です。日常生活の中で、現在手を使ってやっていることを、足を使って問題なくできるでしょうか?

できないと思います。

人間は足を使うのが苦手です。手を使った方が圧倒的にうまくボールを扱えますが、足しか使えません。

それによって、すべての選手が以下の問題を抱えます。

ルールから生まれるサッカー特有の問題

ゴール前に侵入。フリーだからビッグチャンスです。

ルールから生まれるサッカー特有の問題

シュートではなくパスを選択。

ルールから生まれるサッカー特有の問題

パスはフリーの味方に。ゴールもガラ空きです。

ルールから生まれるサッカー特有の問題

???

ルールから生まれるサッカー特有の問題

あ・・・

ルールから生まれるサッカー特有の問題

ドフリーのシュートを外して倒れ込みました。

以上のように、足しか使えないので、プロの試合でも多くのミスが生まれます。これが第2の問題です。

最後に「無理やり止められない問題」。

先ほど言ったように、サッカーにはファールがあり、場合によってはイエロカードやレッドカードで退場させられます。

ルールから生まれるサッカー特有の問題
ルールから生まれるサッカー特有の問題

なので、守備側はある程度”やさしく”対応する必要があります。

しかし、これによって守備側が攻撃を防いだり、ボールを奪うのが難しくなるのが第3の問題です。

以上3つの問題から、サッカーの原則を生まれます。

サッカーの原則:スペースと時間の争い

サッカーの原則は、「スペースと時間の争い」です。

スペースとは、「選手が自由に動ける空間」。

時間とは、「選手がいろいろ考えられる時間」。

では、なぜスペースと時間が大事なのか?

ここで史上最高の選手であるメッシのプレーを見てみましょう。

サッカーの原則:スペースと時間の争い

フリーでボールを持つメッシ。周りに敵がいなく、豊富なスペースと時間がありますね。

サッカーの原則:スペースと時間の争い

ゴールに向かってドリブルを開始。

サッカーの原則:スペースと時間の争い
サッカーの原則:スペースと時間の争い

次々とDFを抜き去るメッシ。

サッカーの原則:スペースと時間の争い

ゴールを奪いました。

今回得点を奪われた原因は、先ほど述べた「無理やり止められない問題」です。

本当は派手なタックルなどで止めたいですけど、イエローやレッドカードがあるので、メッシのドリブルを止められませんでした。

以上のように、素晴らしい選手相手にスペースと時間を与えた場合、守備側にとっては不利になり、得点を奪われてしまいます。

逆にスペースと時間がない時はどうなるでしょうか?

サッカーの原則:スペースと時間の争い
サッカーの原則:スペースと時間の争い

味方からメッシにパスが来ます。しかし、先ほどと違い、DFがすぐ後ろに迫ってます。

サッカーの原則:スペースと時間の争い

メッシにボールが渡ったときには、DFからプレッシャーを受けています。

サッカーの原則:スペースと時間の争い

DFがメッシの背後からボールにアタック。

サッカーの原則:スペースと時間の争い

きれいなディフェンスでボールを奪いました。

ボールを奪われた原因は、先ほど説明したサッカー特有の問題の2つ目「使いにくい足を使用する問題」が原因です。

いくら素晴らしい才能がある選手でも、上のようにスペースと時間がなければ、うまくプレーできずボールを奪われます。

じゃあ、守備側は試合中ずっと相手からスペースと時間を奪えばいいじゃん」という話になりますが、絶対にそうはいきません。

なぜなら、サッカーでは第1の問題である「ピッチが大きすぎる問題」が必ず発生するからです。

サッカーの原則:スペースと時間の争い

守備側がどれだけ頑張っても、必ずピッチ上に広大なスペースが発生し、攻撃側にとって有利なエリアが生まれます。

なので攻撃側からすれば、上記のようなスペースにボールを運ぶことが、すべての攻撃戦術の基礎となります。

逆に守備側からすれば、上記のようなスペースにボールを運ばれないことが、すべての守備戦術の基礎です。

以上のように、「様々な方法を用いて、スペースと時間を奪い合う争い」が行われるスポーツがサッカーなのです。

各チーム様々な戦術を用いて、スペースと時間の争いに勝利しようと、日々試行錯誤しています。

次章では、攻撃と守備それぞれの戦術の基礎となる事柄を説明しようと思います。

ただ、この記事にすべてまとめるととんでもない文字数になるので、この記事では簡単な説明とリンクの紹介だけを行います。

サッカー守備の見方を知ろう

先ほど説明したように、守備で大切なのは「相手にスペースと時間を与えないようにすること」です。

では、スペースと時間を与えないために、具体的に何をすればいいのでしょうか?

守備の基礎

まずサッカーの守備は、「相手を誘導」→「ボールを奪取」という流れで行われます。

守備の基礎

左に誘導します。

守備の基礎

左にパスを出さして、パスカットを行います。

いろんな戦術で守備が行われますが、やっていることは上記の「誘導→奪取」です。

そして、いろんな守備戦術の基礎となるのが、

  • ゾーンディフェンス
  • プレス
  • インテンシティ

の3つです。

まずゾーンディフェンスを端的に説明すると、「選手全員で大きな守備網を築くディフェンス方法」といえます。

以下のように、大きな守備網で誘導→奪取を行うことで、効率的にボールを奪取できます。

守備の基礎

全員で中央への侵入を防いで、サイドに誘導。

守備の基礎

相手をサイドに追い込み、複数人でボールを奪う。

効果的な守備方法なので、大体のチームがゾーンディフェンスをチーム戦略として採用しています。

サッカーの守備を理解するには絶対知っておきたいものです。

以下のリンクでゾーンディフェンスを詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。

続いて、誘導→奪取を行うにあたって、相手ボール保持者に当たりにいく「プレス」を知ってもらいましょう。

言葉だと説明がかなり難しいので、実際のプレーで確認します。

守備の基礎

パスをもらおうと、スペースに移動する選手。それに対して、DFはパスを受けようとする選手に近づきます。

守備の基礎

パスが通りましたが、背後から厳しいプレッシャーをかけるDF。

守備の基礎

相手を自由にさせず、ボールを突き出しました。

以上のようなプレーをプレスと言います。

プレスを受けた相手は、パスやドリブルをしなければボールを取られますから、何かしらプレーをしなくてはいけません。

言い換えれば、プレスをすることで相手に特定のプレーを強制させ、相手を誘導できるのです。

守備の基礎
守備の基礎

プレスによって相手を誘導することでスペースと時間を奪い、最終的にはボールを奪うことができます。

現代サッカーでは、プレスをする位置や方法などが多種多様で、チームによって様々な色を見せます。

以下のリンクでは、プレスの詳細な説明をしています。ぜひご覧ください。

最後に、現代サッカーで重要視されている「インテンシティ」を知りましょう。

インテンシティとは、一般的には「プレー強度」と訳されますが、明確な定義がある言葉ではありません。

プレー強度とは何なのか?

簡単にいえば、「どれくらい激しいプレスなのか?」「プレスの頻度は?」「プレスのしつこさは?」といった要素をまとめたものです。

「スペースと時間」の視点でインテンシティを考えれば、どれほど重要なものなのかがわかります。

守備の基礎
守備の基礎

DFからサイドにパスが出ましたが、誰もプレスに来ません。

守備の基礎

サイドから中へパスが通りました。相手がプレスに来ますが、、、

守備の基礎

なぜか距離を空ける。ボール保持者にとっては、なんのプレッシャーにもなってません。

守備の基礎

ターンされましたが、それにもついて行かないDF。

守備の基礎

プレスが弱いので中央にドリブルされる。

守備の基礎

中央にパス。

守備の基礎

ここでもボール保持者へのプレスが弱く、ゴールに向けてパスを出されます。

守備の基礎

かなり危険なシーンになってしまいました。

以上のように、インテンシティがないゾーンディフェンスやプレスはまったく機能しません。

※ちなみに、上画像の守備側(赤ユニフォーム)は今期Jリーグで4位です。

私にとっては、インテンシティこそチーム状態を判断する最大の要素です。インテンシティが低ければ、ダメなチームと判断してます。

現代サッカー、これからのサッカーを理解するには、インテンシティを絶対理解しないといけないです。

以下のリンクで、インテンシティに関する詳しい説明をしているので、ぜひご覧ください。

次に説明する「サッカーの攻撃」を理解するためにも、守備の基本を理解することは不可欠です。

上記3つのリンクを読めばサッカーの守備の基本を理解できると思うので、読んでいただければと思います。

サッカー攻撃の見方を知ろう

攻撃で大切なのは「味方にスペースと時間を与えるようにすること」です。

では、スペースと時間を与えるために、具体的に何をすればいいのでしょうか?

攻撃の基礎

まず攻撃は、「スペース創出」→「スペース活用」という流れで行われます

攻撃の基礎

元々いた位置から移動する。

攻撃の基礎

移動したこと相手が動くのでスペースができます。そして、空いたスペースに他の選手が移動。

攻撃の基礎

スペースへ移動した選手にパスを通す。

守備と同じように攻撃にもいろんな方法がありますが、やっていることは「スペース創出」→「スペース活用」です。

そして、いろんな攻撃戦術の基礎となるのが、

  • バリエーション
  • 相手の守備を活用

の2つです。

まずバリエーションに関して、サッカーでは中央、サイド(左右)、ハーフスペース(左右)の計5つのスペースが存在します。

攻撃の基礎

どのスペースでの攻撃が強いのか、または弱いのかがチームの攻撃力を測る重要な要素です。

強いチームはいろんなスペースから良質な攻撃ができますし、それが強さにつながっています。

なぜかというと、サッカーのピッチは大きすぎるので、守備側が攻撃に追いつけなくなるからです。

各チーム、所属選手の特徴を踏まえて、どのスペースで創出→活用を行うのかを考えて、攻撃の戦術を実行しています。

以下のリンクでは、攻撃のバリエーションについて詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。

もう1つ大事なことは、「相手の守備を活用すること」です。

先ほど説明した通り、守備側はいろんな目的を持って各選手が動き、誘導→奪取を行います。

ただ、そのように選手が動くことによって、ピッチ上には様々なスペースが生まれてしまいます。

攻撃の基礎
攻撃の基礎

攻撃を成功させるには、相手守備の特性によって生まれるスペースをうまく活用することが、非常に大事です。

攻撃の基礎

以下のリンクでは、各チームがどのように攻撃を成功させているかを解説していますので、ぜひご覧ください。

最後に、プレースピードの重要性を知っていただきたいと思います。

ここまで「バリエーションの豊富さ」や「相手の守備を活用すること」の大切さを簡単に説明しました。

ただ、それらを良質なものにできるかどうかは、プレースピードにかかっています。

プレースピードとは、文字通りプレーする速さです。各チーム、プレーをもっと素早くしようと日々取り組んでいます。

では、なぜ速くする必要があるのか?実際のプレーを確認しましょう。

攻撃の基礎
攻撃の基礎

サイドからパスをもらい、中央へのパスコースを見つけます。ただ、見つけるのが若干遅くなり、パスを出すまで少し時間ができました。

攻撃の基礎

パスを出すまでに少し手間取ったことで、相手は中央のパスコースに気付き、潰しに動きます。

攻撃の基礎

水色11番に近づく青2選手。中央へのパスコースが完全に消えました。

以上のように、プレースピードが遅ければチャンスを失います。それほど現代サッカーではプレースピードが大事なのです。

以下のリンクでは、プレースピードの重要性等を詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

上記3つのリンクを読めばサッカーの攻撃の大部分を理解できると思うので、読んでいただければと思います。

まとめ

今回はサッカーの原則を説明しました。

最後にサッカーの原則を振り返りましょう。

サッカーの原則
   ・サッカーは「スペースと時間の争い」
   ・攻撃ではスペースを得ること、活用することを意識する
   ・守備ではスペースを与えないこと、使わせないことを意識する

サッカーはとてつなもい長い歴史を持ちますが、やっていることはずっと「スペースと時間の争い」です。

ただ、時間が経つにつれて、「より効果的な方法」で、「より速く」、「より正確」にプレーするようになっています。

時間があれば、某動画サイトに上がっている1990年代や2000年代の試合を見てみてください。

今のサッカーと比べると、チームがバラバラで、より多くのスペースを使えます。

毎年毎年サッカーは進化し、定期的に大きな変革期を迎えます。

しかし、原則は同じ。「スペースと時間の争い」です。

今回の記事を理解しておけば、どんなにサッカーが進化しても、プレーを理解できるでしょう。

ぜひ、上に貼ってあるいくつかのリンク記事も読んでみてください。

サッカーをもっと楽しめるはずです。

一緒にサッカーを楽しみましょう!!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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