どうも、がんばらないネコです。Twitterで活動しているサッカー分析ブロガーです。
バルセロナ対バイエルンの分析記事書きました🧐
— がんばらないネコ@サッカー分析屋 (@Ganbaranai_Neko) September 17, 2022
・前半バルセロナが好調だった理由💪
・後半バイエルンが復調した理由👍
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マジでこの試合は勝ちたかったな〜😂https://t.co/gridaJOA7E
ビジャレアル戦について、「難敵ビジャレアルに快勝した理由は?」「うまくいってた点は?」など勝因が気になる人は多いと思います。
また「快勝だけど、なんだか納得いかないな〜」など、スッキリしていない方は多いと思います。
今回の記事では、ビジャレアル戦の勝因、バルセロナの問題を解説しています。
この記事は次のような人にオススメです!
- ビジャレアルの戦術を知りたい
- バルサが快勝した理由を知りたい
- 今のバルサの問題を知りたい
クラシコ敗戦を引きずらず難敵に勝ったことで、「よくやった!」と思っている方も多いかと思います。
また、「快勝したけど、タイトル取れるか不安だな〜」とと思っている方もいるかと思います。
今回の記事はビジャレアルの狙い、バルサ快勝の理由、バルサの大きな問題を詳しく解説していきます。
今回の記事で読めば、「バルサ快勝の理由」や「バルサの苦しい選手層事情」などを知れますよ!
バルサを応援している方や興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、どうぞ!
ビジャレアルの狙い
ビジャレアルの狙いは、「バルサを焦らして、強引な攻撃を潰す」でした。
なぜなら、バルサの攻撃は「間受けの多用」だからです。
間受けとは「ゾーンの隙間でボールを受けること」であり、バルサは間受けを活用して相手を崩します。
例えば2010年のクラシコでは、間受けによって得点を奪っています。
レアル選手たちのゾーンディフェンスが及ばない範囲(ゾーンの隙間)にイニエスタがポジショニング。
間受けをしたイニエスタ。レアルはプレスに行けず、フリーでゴールに攻め込まれる。
上記のように、バルサは間受けを活用してゴールを狙います。
今回のビジャレアルは、間受けを制限することによって、バルサを焦らし、強引な攻撃を誘発し、パスカットなどを狙っていました。
ビジャレアルの守備を見ていきましょう。
まずDFラインへプレスせずに放置し、中央への縦パスを徹底的に封鎖。バックパスまたはWGへのパスを誘発します。
そしてWGへパスが出された場合には、縦への突破、中央への展開を制限するように厳しいプレス。
上記のように、DFラインへボールを戻すようにビジャレアルは守備をして、バルセロナを焦らす狙いでした。
ビジャレアルとしては、焦らされたバルサが強引な縦パスなどをしてくれることを願っていたと思います。
なぜなら、バルサDFラインはここ数試合悪いパフォーマンスを見せており、カウンターからの得点を期待できるからです。
バルサが強引な攻撃→ボール奪取→数的優位のカウンター→不安定なDFラインを崩す→得点。
以上がビジャレアルの狙いでした。
狙いは良かったですけどね、、、
バルサが3得点した理由
バルサが3得点した理由は、「ビジャレアルの弱みをうまく突いた」からです。
ビジャレアルは、「ボールホルダーをフリーにする」と「ポゼッションの質が低い」、「中途半端なプレス」というの弱点がありました(今節)。
ビジャレアルの守備はある程度機能していたと思いますが、バルサにうまく弱点を突かれて失点してましたね。
中堅や下位チームに隙を見せてもまだ大丈夫ですが、レヴァンドフスキなどがいるバルサ相手にはダメです。
得点シーンを振り返っていきましょう。
1点目は「ボールホルダーをフリーにする」というビジャレアル弱点を突きました。
先ほど説明したようにビジャレアルの守備は、DFラインへのプレスは非常に弱いです。
バルサはDFラインにMFを移動させることで、「自分のタイミングでパスを出せる」ように攻撃を修正。
ビジャレアルはパスを自由に出されるので、危険なパスコースを消したいところですが、1点目ではパスコースを空けてしまいました。
SBとSHの間にパスを通します。
ボールを受けたアルバはダイレクトでクロスを供給。
華麗なターンでDFを翻弄するレヴァンドフスキ。
チャンスを逃さずに、先制点を奪いました。
2点目は「ポゼッションの質が低い」ことが原因でした。
ボールを奪ったビジャレアルでしたが、CBが謎のドリブルを開始。状況的に大きく蹴り出しても良かったけど。
無謀なドリブルを仕掛けたことでプレッシャーを受け、無謀なパスを選択。
バルサはパスカット。ビジャレアルとしては危険なパスミス。
ファールでも止めれず。クラシコでのバルサか?
そのままゴール前まで進まれ、レヴァンドフスキが決め切って2点目。ビジャレアルの自滅でしたね。
3点目の原因は「中途半端なプレス」。
1失点目以降、時々DFラインに強めのプレスを仕掛けるようになったビジャレアル。
しかし、そのプレスにMFラインやDFラインは追従せず、コンパクトな組織を保てない場面が発生。
バルサはそこを見逃さず、3点目を決めて試合を決定づけました。
DFラインにプレスしたことでデヨングがフリーに。SBアルバはデヨングにパス。
ドリブルを開始するデヨングについていけないビジャレアル。
レヴァンドフスキ経由で間受けを成功させるバルサ。一番して欲しくないことをされるビジャレアル。
サイドに展開。
トーレスがサイドを突破。これは軽すぎる守備ですね、ビジャレアル。
クロスをファティが押し込み3点目を奪いました。
以上のように、ビジャレアルの弱点をうまくついたバルサが、前半の時点で勝敗を決定づけました。
チャンスを決め切る攻撃陣も素晴らしかった!!
バルサの苦しい選手層事情
最後に、バルサの苦しい選手層事情をまとめていきたいと思います。
なぜならリーグ戦やCDRなどタイトルを争う上で、選手層が何よりも大事だからです。
特にシーズン中にW杯がある過酷日程の今シーズンなら尚更。
シーズン序盤は「選手もかなり揃ってるな」と私は思ってました。しかし、ここ1カ月強豪との試合が多くなり、考えが変わりました。
若くてポテンシャルがすごい選手ばかりですが、「攻守両面で信頼できる選手」が複数ポジションで不足している印象です。
よくメディアでは、守備のことを度外視で攻撃の選手を語り、攻撃のことを度外視で守備の選手を語りがちです。
日本代表の三苫選手は典型例です(三苫選手自身は「守備に課題がある」と自分でおっしゃっているんですけどね)。
しかし、トランジションが向上した現代サッカーにおいては、どのポジションでも攻撃と守備両方できないといけません(メッシ以外)。
なので、バルサの選手たちも攻撃と守備両面で評価していきます。それでは各ポジションごとに見ていきましょう。
※ちなみにシャビ政権は中長期目線で見るべきだと思っています。各ポジションに関して「今すぐどうにかするべき」という考えではないことを前提に言及しています。
どんなチームも良い組織になるためには時間がかかることを忘れずにお読みください。
スタメンとして数えられそうな選手のみを見ていきます(これまで試合に出たことのある選手のみ)。
CF(センターフォワード)
攻撃 | 守備 | |
ロベルト・レバンドフスキ | ◎ | ○ |
フェラン・トーレス | △ | ○ |
ゴールを取るべきポジションなので、レヴァンドフスキ1択。レヴァンドフスキが怪我した時を想像すると恐ろしい。
WG(ウイング)
攻撃 | 守備 | |
ウスマン・デンベレ | ○ | ○ |
アンス・ファティ | ○ | ✖️ |
フェラン・トーレス | △ | ○ |
メンフィス・デパイ | △ | ✖️ |
ラフィーニャ | ✖️ | ○ |
まずデンベレは守備をするようになったので、スタメン確定。左でも右でも可能だが、右が一番良さそう。
あとは左WGをどうするか?
ファーストチョイスは、守備が期待できるトーレス。攻撃は多くを期待できないが、サボらず守備をする。
ラーフィーヤも守備を期待できるが攻撃がダメ(クラシコでは守備もサボってた。それが1失点目の原因だし)。
ファティは攻撃はピカイチだが、守備ではあまり戦力にならない。
デパイは、、、。
なので、現状は右WGデンベレ、左WGトーレスしかない。ただ、トーレスがいる左は突破力が下がるので、連携を強化したい。
※後述するが、SBの選手層が大きな問題なので、左サイドの連携強化は難しいところではある。
IH(インテリオール)
攻撃 | 守備 | |
ペドリ | ◎ | △ |
ガビ | ○ | ○ |
フレンキー・デ・ヨング | ○ | ✖️ |
フランク・ケシー | ✖️ | △ |
ペドリとガビで固定。まだ10代なのでフィジカルの物足りなさはあるが、攻撃ではバルサの中心を担える力がある。
デヨングは攻撃では期待できるが、守備でのミスが毎試合目立つ。そこを改善してくれるとスタメンで使いたい。
ケシーは、、、。
なので、デヨングの守備面での成長を待ちつつ、ぺドリとガビをスタメンで固定する。
ボランチ
攻撃 | 守備 | |
セルヒオ ・ブスケツ | ○ | △ |
フレンキー・デ・ヨング | ○ | ✖️ |
ブスケッツも衰えて完璧というわけではないが、現状ブスケッツしかできないポジション。
なぜならデヨングは「カウンターを止める役」がまだできないから。
今回のビジャレアル戦でも、デヨングの対応ミスで3回危険なカウンターを食らった。
60分40秒ごろのプレー。トーレスからSBアルバにパスが出されますが、、、
ビジャレアルのパスカット。カウンターを始めるビジャレアルに対して、デヨングは起点となりそうなFWを抑える役。
FWに前を向かせず、プレスバックなどでボール奪取、もしくはファールでプレーを止めることが求められるが、、、
なぜかFW追い越してしまうデヨング。バルサCBはスペースのケア優先なので、起点となるFビジャレアルFWはフリーに。
そして、ビジャレアルはFWにパスを通し、大きなピンチを招きました(クンデのおかげで難を逃れた)。
このようなデヨングの守備問題が直らない限り、特に強豪との試合はブスケッツ一択でしょう。
SB(サイドバック)
攻撃 | 守備 | |
セルジ・ロベルト | △ | △ |
ジョルディ・アルバ | ✖️ | △ |
マルコス・アロンソ | ✖️ | △ |
アレハンドロ・バルデ | ✖️ | △ |
エクトル・ベジェリン | ー | ー |
一番問題があるポジション。信頼できる選手が1人もいない。
まず攻撃面で一番マシなのがロベルトですが、お世辞にも「よくできる」というレベルではないです。
特にDFラインへのアタックはかなり物足りず、ゴール前での崩しではあまり活躍できない。
しかし、一番の問題はアルバ、アロンソ、バルデの3人。この3人は「ゴール前での崩し」だけでなく、「組み立て」でも物足りない。
バルサはインテリオールの2人がDFラインへのアタックを積極的に行うため、SBは後方に残ってチャンスメイク係になることが多い。
しかし、アルバとアロンソ、バルデは、チャンスメイク係を担当できるレベルにありません。バルサの攻撃を停滞させる大きな原因ですね。
次に守備面ですが、どの選手も不安定。特にデュエルに弱い。
バルサは攻撃的なチームなので、DFラインの選手は個人対応を求められます。不利な状況でもしっかり対応できないといけません。
しかし、どの選手も能力が足りていない印象です。
今シーズン獲得したアロンソやバルデですが、たぶんシャビが期待したレベルではないでしょう。移籍あるあるですけどね。
一番苦しいポジション、SBでした。ペジェリンが良い選手であることを願いたい。
CB(センターバック)
攻撃 | 守備 | |
ジェラール・ピケ | △ | ✖️ |
ロナルド・アラウホ | △ | ○ |
アンドレアス・クリステンセン | ○ | ○ |
ジュール・クンデ | ー | ー |
エリック・ガルシア | △ | △ |
信頼できるクリステンセンとアラウホが怪我で離脱中。2人が復帰すれば、DFラインはマシになるでしょう。
しかし、長いシーズンなので控え組の出来も重要ですが、あまり信頼できない。
ガルシアはシーズン序盤のような安定感がなくなり、最近はミス連発。メンタル面の問題なのかは不明ですが、早く復調してほしいです。
クンデはSBばかりしていたので、CBとして能力はまだわかりません。スタメンレベルであることを願いたいです。
最後にピケですが、黄金期のパフォーマンスとは程遠いレベルのプレーを連発。強豪相手には起用したくないです。
怪我人が復帰すればある程度問題が解決しそうなCB選手層だと思ってますが、現状は耐え抜くしかないですね。
なんとかリーグ戦で勝ち点を落とさず、次のクラシコまでにレアルを追走してほしいです。
以上のように、苦しい選手層事情を抱えるバルサでした。
あのメッシが抜けたから仕方ないといえば仕方ないですね。
組み立て〜ゴールまですべてやっていた選手がいなくなれば、チームに歪みができて当然といえば当然。
そこからチームを再建するのは容易ではないですし、バルサのブランド力の少なくとも5年はかかるでしょう。
財政問題という大きな課題もあり、再建は容易ではないですが、私は長い目でバルサを見守りたいと思います。
ただ今シーズンは、少なくともCDRかELは取ってほしいですね。すいません、強欲で。
まとめ
今回はビジャレアル戦の勝因とバルサの問題を解説しました。
最後にビジャレアル戦の勝因とバルサの問題を振り返りましょう。
ビジャレアル戦の勝因 ・ボール保持者をフリーにできた ・質の低いポゼッションを逃さなかった ・中途半端なプレスを逃さなかった バルサの問題 ・攻守両面で信頼できる選手の不足 ・解決には当然時間がかかる
まずビジャレアル戦を快勝できたことは非常に良かったです。インテル戦やクラシコでの結果がありましたから。
勝因にも書きましたが、ビジャレアルが持つ弱点を逃さずに、チャンスメイクしてゴールを決め切ったのは今後を期待させます。
ただ、各ポジションでの能力不足感は否めない。たくさん選手は取りましたが、レヴァンドフスキ以外は低調なパフォーマンス。
元々バルサにいた選手たち、特にベテラン勢の低調なパフォーマンスはかなりの痛手。チームを引っ張ってほしいですが、今は望めない。
今シーズン、まずCLがもうチャンスがない状況でEL行きがほぼ確定。
そして、リーグ戦とコパデルレイはレアルマドリードが相手となる。
どのコンペティションでも強敵が立ち塞がりますが、バルサはタイトルを望まれるチームであり、どれか1つは取らないといけない。
シャビにはうまくチームを操縦していってほしいですね。
まあ、それがかなり難しいと思うんですけど。
今回の記事で何かご意見等ございましたら、気軽にコメントしてください。
また、今回の試合で見られたような「攻撃のコツ」を解説した記事もありますので、ぜひご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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