どうも、がんばらないネコです。Twitterで活動しているサッカー分析ブロガーです。
バルセロナ対バイエルンの分析記事書きました🧐
— がんばらないネコ@サッカー分析屋 (@Ganbaranai_Neko) September 17, 2022
・前半バルセロナが好調だった理由💪
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マジでこの試合は勝ちたかったな〜😂https://t.co/gridaJOA7E
W杯のスペイン戦について、「スペイン代表ってどんなチーム?」「日本代表はどうすればいい?」など気になる人は多いと思います。
今回の記事では、スペイン代表がどんなチームかを解説しています。
この記事は次のような人にオススメです!
- スペイン代表の強みと弱みを知りたい
- 日本代表が気をつけるべきポイントを知りたい
- 日本代表が狙うべきポイントを知りたい
ドイツも同居する死のグループに入ってしまった日本代表に、「ベスト16に行けるのか?」と思っている方も多いかと思います。
今回の記事は、スペイン代表の戦い方、スペインの強み弱み、日本代表の戦い方を詳しく解説していきます。
今回の記事で読めば、「スペイン代表がどんなチームなのか」や「日本代表がやるべきこと」などを知れますよ!
日本代表を応援している方や興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、どうぞ!
スペイン代表の特徴と強みを知ろう
まずは攻撃の特徴と強みを解説していきます。
分析した試合は、ネーションズリーグ第1〜6節の計6試合です。
基本的な攻撃と強み
基本的な攻撃は、「非常に強力なポゼッション攻撃」です。言い換えればポジショナルプレーです。
まずDF〜FWまですべての選手が高度なテクニックとIQを持っており、精密機械のようなポゼッションを行います。
第4節チェコでの1プレー。スペインDFがボールを持っている場面。チェコFWがプレスに来ており、周りはマークされています。
しかし、まったく慌てず前方にあるスペースへのドリブルを開始し、能動的に組み立てを行おうとするDF。
プレッシャーがかかっても、正確なドリブルで前進。チェコもスペインDFを止めるために、中央に集まってきます。
中央に集まってきたチェコの裏を突き、プレッシャーを受けながらもサイドへ展開するスペインDF。
正確なロングパスはWGの足元ピッタリに飛んでいき、パス1本でチャンスを作りました。
このようにMFのみならず、DFも高度で正確な組み立てができるスペイン。また組み立てを成功させるための前線の力も高いです。
DFボールを持っており、FWアセンシオがボールを受けに降りてきます。
ボールを受けるアセンシオですが、DFもしっかりついてきて厳しいプレッシャをかけます。
しかし、プレッシャーを受けてもしっかりボールを保持し、ドリブル突破したアセンシオ。
上がってきたスペインSBにパス。
アセンシオのキープから得点を奪いました。
また、ゴール前のパフォーマンスも高いです。フリーマンをうまく作れるし、攻撃に絡む選手も多いです。
まず巧みなボール回しで、左下にいる選手のようなフリーマンを作り出します。
そのフリーマンに正確なパスを通すMF。
サイドでフリーになっていたSBに展開後、パスをした選手が素早くスペースに動き、再びフリーマンになります。
そしてまたしてもフリーマンに正確なパスを通しました。以上のようにフリーマンの創出と活用の質が非常に高いです。
また、先ほど説明にでたDFからの組み立て後のプレーでは、ゴール前の人数が素晴らしいことを確認できます。
WGがボールを持っています。すでに4人がゴール前に迫ってます。
オーバーラップを仕掛けるスペイン。そして、後方からもう1人上がってきています。
オーバラップした選手にパスが通り、ゴール前には4人の選手がパスを受けようと走り込んでいますね。
これは「チーム全員でゴール前に移動し、人数をかけてゴールを狙える」ポジショナルプレーによる効果。
スペインは必ず3、4人がゴール前に走り込んでくる印象ですね。非常に強力。
組み立てもゴール前のパフォーマンスもハイレベルなスペイン代表でした。
さすが優勝候補といった破壊力!!
基本的な守備と強み
基本的な守備は、「ハイプレス」と「ネガティブトランジション」、「安定したDFライン」です。
まず相手の組み立てを阻害するために、チーム全体で効果的なハイプレスを行います。
第6節ポルトガル戦の1プレー。ポルトガルDFがボールを持っており、スペインFWがプレスに行っています。
SBに展開されますが、周りのパスコースはすべて消されています。
判断が遅れたポルトガルSBに襲い掛かるスペインの選手たち。
ポルトガルを組み立ては失敗。ゴール前でパスミスをしてしまいます。
ボールはスペインFWへ。
ゴールにはなりませんでしたが、前線からのプレスで大きなチャンスを作った場面でした。
スペイン各選手のインテンシティも高く、プレスのミスが少ない印象です。
また、ポジショナルプレーの利点とインテンシティを活かしたネガティブトランジションも非常に強力です。
スペインの攻撃。中央にパスを出しますが、、、
スイスDFがパスカットします。しかし、すぐさまボールを奪いにいくスペイン。
スイスDFは前方にパスを出しますが、スペインFWはダッシュでパスカットしにいきます。
厳しいプレッシャーでパスカット。
パスカットしたボールは前方に流れ、、、
スペインMFがスイスDFを置き去りエリア内に侵入。
ボールを奪ってから一瞬でゴールを決めました。
どんなチームも掻い潜るのが難しいプレスと言えますね。
そして、DFラインの安定度も素晴らしいです。
スペインは前線からのプレスを多用するため、相手チームはDFラインにロングボールを蹴り込んで来ます。
スペインのDFラインはロングボールの対応がうまい印象です。
前線からのプレスも、DFラインの対応も安定しているスペインは、守備も強力と言えますね。
なかなか隙を見せてくれないチームだな〜。
スペイン代表の弱みは?
次にスペイン代表の弱みを見ていきましょう。6試合を見た結果、「正直勝つのは難しいかな?」と思ってます。
ただ、引き分けに持ち込める可能性はあります。そのためにしっかり弱みを突かないといけません。
攻撃における弱み
攻撃における弱みは、「決定力の低さ」と「突破力のなさ」です。
まず決定力のなさは、ストライカーがいないことが原因です。
モラタやフェラントーレスといったテクニックがあるFWはいますが、ゴールを保証してくれるFWではないです。
サイドを崩したスペイン。
サイドから正確なクロスが供給されます。チェコはボールへの対応が遅れ、、、
チェコDFは競りあえず、スペインFWトーレスがヘディングシュート。
しかし、シュートはポスト直撃。1点ビハインドの場面でチャンスを逃しました。FW陣が中々ゴールを決めれません。
そして、突破力のなさは、ドリブラーがいないことが原因です。
ニコウィリアムズというWGはいますが、スタメンのレベルでないです。
以上のように、決定力と突破力に欠けるのがスペイン攻撃の弱みです。
ほとんどのチームが決定力の悩んでるんだな。
守備における弱み
守備における弱みは、「フィジカルの弱さ」と「サイドのマンマーク」、「ラインコントロール」です。
まずフィジカルの弱さは、ポジショナルプレーを遂行するために小柄な選手を集めていることが原因です。
特にセットディフェンス時にフィジカルの弱さが露呈し、デュエルやルーズボールの競り合いに負けることが多いです。
第1節ポルトガル戦の1プレー。
サイドで1対1。
股抜きで思いっきり抜かれるスペインSB。
GKのスーパーセーブでゴールとはなりませんでしたが、このような1対1で弱い場面がよく見られますスペイン。
また第6節のポルトガル戦でもフィジカルの弱さを露呈していました。
ルーズボールの競り合い。状況的にスペインはポルトガルに奪われたくない。
スペインMFが先に体を入れてボールを奪おうとするが、、、
ポルトガルFWに吹っ飛ばされるスペインMF。
危険な奪われ方だったので、すぐにゴール前に攻め込まれ大ピンチ。このようにフィジカルの弱さがあるスペインでした。
次に「サイドのマンマーク」については、WGとSBがマンマーク気味の守備を行うことで、サイドを完全に突破されることがあります。
第5節スイス戦での1プレー。スイスDFからの組み立ての場面で、スペインSBがスイスSHについていって中央にいることが確認できます。
スイスDFからロングボールにFW対応。そして、スペインSBがいなくなったスペースをスイスSBが狙います。
完全にDFラインを突破されるスペイン。
ゴールにはなりませんでしたが大ピンチを招いてしまったサイドのマンマーク守備。
スペイン相手には、サイドで「マークを乱す」や「マークが追いつかない」攻撃をすれば、大きなチャンスを作れます。
最後に「ラインコントロール」です。スペインは頻繁にオフサイドトラップをかけ、その精度も高いです。
ただ、オフサイドトラップを逆手に取られて、DFの背後を完全に取られることがあります。
第1節ポルトガル戦の1プレー。サイドでフリーでボールを持つポルトガルMF。
ここではスペインDF陣は裏への対応に準備し、下がるそぶりを見せます。
ポルトガルMFから中央のFWにパス。ここでスペインDF陣は、中央への展開を予想したのか、足を止めてオフサイドトラップを準備。
しかしポルトガルはサイドを崩しにかかります。先ほど足を止めたことで、スペインDF陣は中央のポルトガル選手をマークできず。
サイドを突破したポルトガルMFがクロス。
しっかり決め切って、スペインからゴールを奪いました。
守備が安定しているスペインですが、まったく隙がないということじゃないので、十分得点は奪えると思います。
以上のように、「フィジカルの弱さ」、「サイドのマンマーク」、「ラインコントロール」といった弱みを持ったスペインでした。
スペインからボールを取り上げればチャンスがある!!
スペイン代表とどう戦う?
最後に日本代表がどのようにスペイン代表と戦うべきかを考えていこうと思います。
スペイン代表はかなり強いですが、引き分けには持ち込めると思います。しっかりとポイントを押さえて戦ってほしいです。
狙うべきポイント:セットディフェンス
まず狙うべきポイントは、セットディフェンスです。
先ほど説明したように、セットディフェンス時のデュエルやルーズボールの競り合いに勝ち、日本ペースでプレーできるでしょう。
攻撃方法に関してはパスワークも大事ですが、久保や堂安、伊藤といったドリブラーが活躍できると思います。
デュエルに弱いスペイン相手なら、ドリブル突破を期待でき、そこから大きなチャンスを作れるでしょう。
そして、もう1つ狙えるのは「ラインコントロール」。
スペインはDFライン背後にボールを出される状況になると、ラインをあげてオフサイドトラップを果敢に狙います。
オフサイドトラップを誘発させるために、DFラインの背後にボールを出せるフリーマンを作る必要があります。
そのためにサイドのマンマークという弱みを突くことが大事です。
サイドで素早いボール回しをすれば、フリーマンが作りやすいと思います。
もちろん今の日本代表なら他の方法でフリーマンを作り出すことができるので、それでも問題ありません。
ドリブルでの突破、オフサイドトラップ誘発といった攻撃を数回でいいので成功させれば、引き分けに持ち込める可能性が高いです。
ぜひ、がんばってほしいですね。
チャンスは少ないだろうけど、今の日本ならワンチャンある!!
気をつけるべきポイント:騙す技術
気をつけるべきポイントは、「騙す技術」です。
強力な組み立てとゴール前の崩しを持っているスペインですが、それを支えているのが「騙す技術」です。
サイドに展開すると見せかけて中央にパスを出す。後ろにトラップすると見せかけてターンをする。
第4節チェコ戦での1プレー。DFがFWに向けて縦パスを狙います。
しかし、チェコMFは縦パスを警戒しマークしにいきます。
お構いなしに縦パスを出そうとするスペインDF。パスカットしにくチェコMF。どうなるか?
縦パスが出ましたが、、、
右にいたスペインMFに縦パスを通すDF。チェコを騙したことで得たアドバンテージを活用し攻め込みます。
前線に展開。
しっかりボールを収めるFW。
スペースに走り込んでくるMF。
しっかりゴールを奪いました。スペインは本当に騙すのがうまいです。
特に中盤の選手の騙す技術はかなりハイレベル。最後の最後まで何をするかわからないため、日本代表も騙されることがあるでしょう。
なので慎重にプレスなどを行う必要があります。最も大事なのは、中央のスペースは絶対に空けないことです。
90分間騙されないことは無理ですが、とにかくボールをサイドに展開させるようにすれば、得点の可能性は低くなります。
ヘディングが強いFWもいませんし、突破力のある選手もいないスペインにとって、サイド攻撃はやや苦手です。
なので、サイドをとりあえず捨て、中央を完全に封鎖。サイドに展開させて、単調なクロスを上げさせる。
以上のような攻撃を続けさせれば、いくら騙されようと得点の可能性を大幅に下げられるでしょう。
絶対に中央にスペースを空けないでほしいですね!!
私はスペインを”合法な天才詐欺師”と呼んでます。
筆者が選ぶスタメン
最後に筆者が選ぶスタメンです。
フォーメーションは5−4−1です。4−2−3ー1も考えましたが、スペインSBの攻撃参加を考慮して、5バックにしました。
GK:権田
3CB:吉田、伊藤、板倉
2SB:酒井、長友
2CH:田中、鎌田
2SH:久保、堂安
FW:浅野
まず守備に関しては、5バックで非常に重心の低い守備を行います。
先ほど言ったように、サイドは捨て気味に中央を完全封鎖したい。中央を開ければ必ずやられます。
スペインの攻撃を耐えぬき、安易なパスミスなどスペインのミスを突いて、攻撃に移りたいですね。
攻撃の目的はボール保持→ドリブル突破→ゴールです。
まずボール保持に関しては、FW大迫の「収める技術」を最大限活かして、ロングボールを治めてほしいですね。
スペインDF陣はフィジカルがそこまで強くないので可能だと思ってます。
※大迫戦外だったので内容修正してます
攻撃の目的は、とにかくドリブルでプレスを剥がすこと。久保や堂安、鎌田の技術力で十分プレスを剥がせるはず。
とにかくスペインのネガティブトランジションに引っかからないようにプレーしたい。
そこからチャンスがあれば、FW浅野が裏を狙う。
もしチャンスがなければポゼッションに入ります。狙いたいのはサイド。
先ほど説明したスペインの弱みである「サイドのマンマーク守備」を活用して、サイドの守備を混乱させ、久保か堂安の1対1を演出。
そして1対1を制して、ゴールに迫るという流れが理想です。
チャンスは少ないと思いますが、引き分けにできる可能性はあると思うので、ぜひがんばって欲しいです!!
まとめ
今回はスペイン代表の強み弱みを解説しました。
最後にスペイン代表の特徴を振り返りましょう。
スペイン代表の強み弱み ・強力なポゼッションとトランジション ・決定力と突破力のなさ ・フィジカルが弱いセットディフェンス
何はともあれ、スペイン相手に中央のスペースを空けないこと。もし空ければ、必ず負けるでしょう。
5−4−1の守備で中央を完全封鎖すれば、スペインの攻撃は停滞し、安易で危険なミスをする可能性が高まります。
日本はそのミスをしっかりついて、スペインにセットディフェンスさせれば、得点の可能性は高まるでしょう。
スペインは格上ですし、チャンスは少ないでしょうが、ぜひ勇敢に戦ってほしいです!!
がんばれ、日本!!
今回の記事で何かご意見等ありましたら、気軽にコメントしてください。
また、ドイツやコスタリカといった他の対戦相手の分析記事もありますので、ぜひご覧ください。
・ドイツ代表
・コスタリカ代表
最後までお読みいただきありがとうございました。
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